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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
病室に着き、タクヤの様子を見たりえは
タクヤの姿に驚いた。

死んでいるように、動かずに、ただ目を見開いて天井を見ていた。

脳の神経が瞬きをしないのか、
はたまた自分の意思なのか分からなかったが
りえは、普通に話しかけた。

「タクヤくん、こんにちは。今日から私が来させて貰いますね。」

そう言い、

「今日もいい天気よ」

タオルにお湯をつけて絞り、タクヤの顔に当てた。

「タクヤくん、気持ちいいでしょ?」

そして、髪をブラシで梳かしながら
「髪もだいぶ伸びてしまったわね。美容師さんに頼みむしょうか?」

髭も伸びっぱなしでいた。
「タクヤくん、髭はどうしようか?ん〜ジョニーデップみたいにする?」
タクヤの伸びてきた髭を掌で触りながら尋ねていた。

そして、手の浮腫みがあり、手を揉みながら

「タクヤくんの綺麗な手がグローブみたいになってしまったわね。早く元通りの綺麗な手に戻るといいね。」

と、喋りながらタクヤの手のマッサージをしていた。




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