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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
ユウイチは、あと一週間で退院出来るとの事だったが
りえは素直に喜べ無かった。

タクヤとの帰りの車の中では
涙だけを流しながら助手席に座っていた。

タクヤはそのまま海に向かった。
車を置き、りえを車から降ろし海岸に降りた。

タクヤは波打ち際近くまで行き座った。
りえも隣に座り波を見ていた。

りえはただ泣きながら波を見、
タクヤは隣で波とりえを見、
肩でりえを抱き締めていた。

りえの目からは涙がとめどなく溢れていた。


どの位だろうか…

りえの涙はだんだんと止まり
ユウイチを支える決心がついたようだった。


タクヤが立ち上がると
りえは
「タクヤくん、ありがとう」
そう言って立ち上がった。


タクヤは酷い事をするが
優しさも充分あり
りえはタクヤを完全に拒めなくなってしまうのだった。

車に向かい二人は歩き出した。

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