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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
急ぎの仕事をひとつ終え、スタッフに申し送りをし、りえはタクヤと事務所を出た。
ユウイチが退院するので迎えにタクヤと向かった。

本来ならりえのみでよかったが、病状等、医師から説明も受けるために
りえはタクヤにも一緒に聞いて貰う方がいいと思ったのだった。

タクヤは、自分の運転する車でりえを助手席に乗せ
一旦自宅に戻った。

家に着くとタクヤは車を降り、りえにも降りて来るように手招きをした。
りえは、タクヤの杖をついて歩く姿に
生死の境に居た彼がここまで回復したことに胸が熱くなった。

玄関を開け、リビングに行きソファに座った。
タクヤはりえの前に立ち、りえに跪いた。

咄嗟のことにりえは驚いた。

タクヤは自分のしたことをりえに深く深く詫びた。

「りえ、本当にごめんよ。逢った時から、りえが好きになってしまい…」

泣きながらりえにタクヤは謝っていた。
そんなタクヤをりえは、首を振りながら
自分がタクヤを追い込んだことを詫び
タクヤを抱き締めていた。

二人は抱き合いながら詫びあっていた。

そして、タクヤは、りえに対する想いを吐露し始めた。
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