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第3章 結婚

「りえは？」
心配そうに新井に尋ねると
「体調が悪いようなので、暫く仕事には来れないそうです。」
「そうか…」

昨日、あの女性と出掛けたことがショックだったと思い、りえをそっとしておこうとユウイチは思った。

一人での仕事は楽しくなく、りえのいつも座る椅子に座りながらりえを恋しんだ。
自業自得だったが、仕方のないことでどうにかりえから離れなければと、考えていた。

二日経ってもりえは来ない。
食事さえも一緒にしていない。
ユウイチは寂しくて堪らなかった。

タクヤに聞いても、元気だと一言言うだけでりえの様子が分からなかった。


このところ夜になると、タクヤが戻り、りえは時々犯されていた。

もはや、りえは人形になっていた。

タクヤのしたいようにさせていれば、暴力は極力抑えられる。

ずっと暴力的ではなく、帰りにお花を買ってきてくれたり、アクセサリーや洋服まで買ってきてくれていた。

りえは、無言で受け取っていた。

そんな無表情のりえに苛立ちまた、暴力的になりりえを犯してしまっていた。


ユウイチからのプレゼントは全て返していた。

りえは笑うことを忘れ、ただ無表情で部屋にいた。




りえがユウイチに顔を見せなくなり、半月が過ぎた。

ユウイチは、りえに会えない寂しさと、傷付けてしまったことを後悔していた。
マナミと同じときのように過ちを犯しているんじゃないかと悩んだ。

ユウイチは元気を無くし、食事もほとんど取らなくなった。
ただひたすら仕事をし、眠らずにいた。

あの女性が訪ねてきても、多忙を理由に会わずに帰していた。

りえはそんなことも知らずにいた。
知っても今のりえには関心の無いことだった。