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Moon road〜月への道
第3章 結婚
翌日からりえは朝食も一緒に食べるようになり、
事務所で仕事もはじめた。

まだ体力がなかったが、合間に休憩を入れながら
ユウイチの部屋でゆっくり一緒に過ごしていた。

りえと再び逢ってから一週間が過ぎ
ユウイチもだんだんと体力を回復し、久しぶりにベッドから出ていた。

「お義父さん、大丈夫?」
「りえがいてくれたら、元気さ!」

そう笑っていたが
鏡に映る自分の姿にショックを受けていた。

「こんなおじさんじゃ、りえに嫌われるな…」

りえは、
「ヨボヨボのおじいさんになってもお義父さんが好きよ」

ユウイチを椅子に座らせ、髪を梳かし

「ロマンスグレーのお義父さんも素敵ね」
りえが微笑んだ。

りえが笑う姿にユウイチはキュンとした。
(この女性を自分のものにしたい。ずっと笑っていられるように、守りたい)と…

髪を梳かしながら、鏡とユウイチの顔を交互に見ているりえを抱き寄せた。

「りえ、愛してる」
嬉しさにりえは涙ぐんでしまった。
「りえ…」

ユウイチはりえに優しくキスをした。
りえはユウイチの膝に向き合って座り
顔を見合わせながら何度も何度もキスをした。

「これからの事はゆっくり一緒に考えよう」
ユウイチは、痩せ細ったりえを抱き締めた。

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