この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
マギカ☆フレグランス
第1章 魔女機構




「えっと…学園一年【リリィ】ルナ・アステル入室いたします……でいいんだよね」
「それでいいってば、何回練習したら気がすむのよ」

 現在8時25分。
 魔導会議室451の前で、私はもう何度目かの入室の挨拶を復唱していた。
 いや、そうでしょ!? メイラにここに来るまでに言っていたことだけど、この招集に集まるメンバーは全員私より年上で先輩なんでしょ!?
 【リリィ】に選ばれている学園一年生がルナ(私)しかいない時点で、そうなんだろうけど。

 緊張するに決まってる。

「ほんとに……ルナとは性格違いすぎるわ……」

 そう言われてもどうしようもないじゃない。

「よ、よし! い、いくわ」
「はいはい。ちゃっちゃとして」

 決意を固めて、いざ!
 会議室の扉に手をかけ––「まって、ルナ」––かけてメイラに振り返る。

「な、なに? やっと落ち着いていけると思ったのに」
「道を開けて。上級候補生よ」

 メイラが言う。その声色はいつもとは違って緊張が込められている。
 メイラの顔には微かに冷や汗が流れているようにも見えた。

 メイラの視線を追うと、エントランスとの通用室の扉からこちらに歩いて来る1人の候補生の姿と、その後ろに付き従うように歩いてくる小柄な女の子の姿が見えた。

 候補生の左胸のワッペンの色、そして右肩にかかげられている百合の花弁の刺繍。

 学園三年生の【リリィ】だ。

「わ……なんか、すごいね。オーラというか、大物って感じが伝わって来るよ……」
「ばか! なに言ってんのよ! はやくどくわよ!」

 そう言ってメイラは私の手首を掴んで、扉の前から離れ、廊下の脇に寄る。
 なんで、こんなにメイラは緊張しているんだろう。
 いや、もちろん私も緊張していないといえば嘘になるけれど、ここまでメイラが……まるで怯えるように上級候補生を見つめるのかわからない。

 ただの先輩後輩というだけじゃないの?
/29ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ