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マギカ☆フレグランス
第1章 魔女機構


「あ、ルナ様」
「は、はい!!」

 扉を開け、廊下へ出る寸前でフィールさんに呼び止められる。つい、素っ頓狂な声をあげてしまった。
 振り返ったフィールさんの顔は笑顔だったが、先ほどとなにか様子が違う。
 なんだろ……あの笑顔怖い……。

「ふふ、なにか雰囲気が随分変わられましたね。なにか心情に変化がありましたか?」
「え、いえ、その」

 だ、だよね。気づかれるよね。ど、どうしよ。

「≪パンデミック≫でのことは気になさらないでください。あれは確かにルナ様に責が無いといえませんが、すでに過ぎたことです。結果皆無事だったのです。気になさらず、今回の任務を遂行してください」
「は、はい」

 あれ、ばれてない……?
 ≪パンデミック≫……さっきメイラが言ってたやつだ。なんなんだろ……ルナちゃんはなにか失敗したの?
 もしかすると、アルティミシアさんの態度となにか関係があるのかもしれない。

 フィールさんに一礼して、今度こそ私は会議室を後にした。
 いろんなことが、ルナちゃんにはあるのかもしれない……。メイラも含めて。
 自宅に着いたら、メイラにいろいろ聞かないと。

 今回の任務についてや、魔法のこと。
 そして、≪パンデミック≫での、ルナちゃんとメイラのことについてを。


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