この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
マギカ☆フレグランス
第1章 魔女機構




 エントランスをまっすぐ進んだ先に、半透明の扉がある。どうやら、そこに向かってメイラは歩いてるみたい。

「あの先に教室があるの?」
「うん、そうよ」

 さっきの私の挨拶の件がまだ尾を引いているようで、メイラの返事は元気がない。

 半透明の扉の前に着くと、自動ドアのように自然と扉が左右に開いた。
 自動ドアだとわからなかった私を置いて、メイラは先に進む。中はびっくりするほどに真っ暗だ。

「は、入るの?」
「早くしてよ」

 グイっと立ち止まる私の腕を掴んで、真っ暗な部屋に引き入れる。
 すると半透明の扉は自動でまた閉まり、閉まり切ると同時に、扉は光を遮断するかのように真っ黒に変わった。

「え!? まって!? 真っ暗なんだけど!?」
「いちいち騒がないで! 黙ってて!」

 イライラが隠せていないメイラの声に、とりあえず黙る。
 すると、ピコンという音と共に、目の前に四角いウインドウが浮かび上がった。
 空中に、目の前に、近未来のハイテク技術よろしく私の前に現れた。

「うひやぁ!?」

 突然のことで焦って変な声を出してしまった私に、とうとう突っ込まなくなったメイラが静かに言う。

「序列167位、【リリィ】ルナ・アステル一年生」
『認証しましたーー。移動場所を指定してください』

 メイラの言葉に真っ暗な部屋から、ハイトーンな女性の声が返ってくる。
 私はてんやわんやになりながら、目の前のウインドウの文字が変わっていくのを見る以外にどうしようもない。

「一年生教室棟」
『確認しました』
「さ、いくわよ」
「え?」

 そういうと、メイラは自動ドアのあった方に一歩足を進める。すると、真っ黒なままの自動ドアが左右に開き……。

 そこには、さきほどのエントランスは無かった。

 赤いカーペットは変わらずだけど、これでもかってくらい長い廊下になっていた。
 廊下の左右には無数の扉が並んでいて、扉の上には【1-A】から、順番にアルファベットが変わるようにずらーって奥まで続いている。

「す、すごい」
「私達はBだから、ほら早く」

 もちろんのことながら、廊下にはたくさんの生徒がいる。もちろんそのどれもが女の子だ。
 とりあえず私は自分にかけられる挨拶の声を俯いて無視して、メイラについていくしかできなかった。

/29ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ