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NEXT 【完結】
第75章 キタエル

「ちょっと、もう大声出さないって」
「稜は?ちゅーしたくねぇの??」
またむくれたような様子の羚汰が、こちらを軽く睨んでいる。
「...そんな、ことはな...い、けど」
「え?聞こえなーい!」
完全に羚汰が調子に乗っている。
それがわかってはいるものの、無下にも出来ない。
「ほら、稜、ちゅーして」
画面の向こうで唇を突き出すようにして羚汰が構えている。
「え、ちょっと」
スーパーの前でそんなことしてて、羚汰は大丈夫なんだろうか。
叫んだりスマホにチューしたり、思いっきり変な人だ。
でも、稜が返さないといつまでも止める気はないだろう。
素早く終わらせてしまったほうがいいのかもしれない。
「ちょっとー!羚汰くん、私たちの邪魔しないでくれる〜?」
いつの間にか、千夏がカウンターの中で座り込んでいる稜の隣にやって来た。
反対側に有希子も座りに来ている。
稜がびっくりしている間に、千夏にスマホを素早く取り上げられる。
そのままスマホが高くあげられ、顔の両側から千夏と有希子に挟まれ、3人で写るようにしているようだ。
がっちり体も掴まれて、稜は身動きが出来ない。
「ち、千夏?有希子も」
「はぁーい!羚汰くん!」
「稜を返してもらうわよー。今日はガールズナイトなんだから」
完全に酔っ払いでテンション高めの千夏と、それに便乗して有希子が何やら企んでいる。
「千夏?」
「いいからいいから」
小声で千夏がこちらを一瞬見て、またスマホに向き直る。
「羚汰くんは、ヒドイよね。こーんな可愛い稜を置いていくなんて」
「私たちが慰めてあげなきゃ」
有希子と千夏の手が、身動き取れない稜の顔を艶めかしく這う。
何がどうしてこうなったのか、ビクビクしてしまう。
着ていたキャミの肩ひもが落とされ、千夏の鼻息が首から肩にかけてくすぐる。
「え、はっ、何やってっ」
スマホが遠くにあってよく聞こえないが、羚汰が向こうの方で何やら騒いでいる。
有希子が口をすぼめて息を吐きかけてきて、擽ったいと同時にワインのお酒臭さが顔にまとわりつく。
「ひゃ!」
「か〜わいい〜」
「と、言うことだから、羚汰くん、またね!」
そう言いながら、千夏が通話終了を押した。
「えっ、ちょっと!!」
画面が暗くなった途端、千夏も有希子も笑い出して、台所を転げ回る。
「稜は?ちゅーしたくねぇの??」
またむくれたような様子の羚汰が、こちらを軽く睨んでいる。
「...そんな、ことはな...い、けど」
「え?聞こえなーい!」
完全に羚汰が調子に乗っている。
それがわかってはいるものの、無下にも出来ない。
「ほら、稜、ちゅーして」
画面の向こうで唇を突き出すようにして羚汰が構えている。
「え、ちょっと」
スーパーの前でそんなことしてて、羚汰は大丈夫なんだろうか。
叫んだりスマホにチューしたり、思いっきり変な人だ。
でも、稜が返さないといつまでも止める気はないだろう。
素早く終わらせてしまったほうがいいのかもしれない。
「ちょっとー!羚汰くん、私たちの邪魔しないでくれる〜?」
いつの間にか、千夏がカウンターの中で座り込んでいる稜の隣にやって来た。
反対側に有希子も座りに来ている。
稜がびっくりしている間に、千夏にスマホを素早く取り上げられる。
そのままスマホが高くあげられ、顔の両側から千夏と有希子に挟まれ、3人で写るようにしているようだ。
がっちり体も掴まれて、稜は身動きが出来ない。
「ち、千夏?有希子も」
「はぁーい!羚汰くん!」
「稜を返してもらうわよー。今日はガールズナイトなんだから」
完全に酔っ払いでテンション高めの千夏と、それに便乗して有希子が何やら企んでいる。
「千夏?」
「いいからいいから」
小声で千夏がこちらを一瞬見て、またスマホに向き直る。
「羚汰くんは、ヒドイよね。こーんな可愛い稜を置いていくなんて」
「私たちが慰めてあげなきゃ」
有希子と千夏の手が、身動き取れない稜の顔を艶めかしく這う。
何がどうしてこうなったのか、ビクビクしてしまう。
着ていたキャミの肩ひもが落とされ、千夏の鼻息が首から肩にかけてくすぐる。
「え、はっ、何やってっ」
スマホが遠くにあってよく聞こえないが、羚汰が向こうの方で何やら騒いでいる。
有希子が口をすぼめて息を吐きかけてきて、擽ったいと同時にワインのお酒臭さが顔にまとわりつく。
「ひゃ!」
「か〜わいい〜」
「と、言うことだから、羚汰くん、またね!」
そう言いながら、千夏が通話終了を押した。
「えっ、ちょっと!!」
画面が暗くなった途端、千夏も有希子も笑い出して、台所を転げ回る。

