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NEXT 【完結】
第2章 遭遇

ひとしきり3人で騒いで、時間もかなり過ぎていた。
この後があることを思い出した千夏と有希子は慌ててお会計に向かおうとする。
千夏は、休日出勤の貴之と待ち合わせて、結婚式場との最後の打ち合わせに行くらしい。なにやら式場に持って行く大きな紙袋を携えている。
有希子は、子ども達を連れてショッピングモールから帰ってくる尚と待ち合わせをしている。すぐ近くの駅に向かっている連絡が入ったようだ。
それぞれ慌てている二人をよそに、稜が伝票を持って席を立つ。
レジに向かうと、その近くにいた女性に声をかけようとしたー、その時。
レジの近くのピザ釜の所から男の子が足早に近付いてきてにこやかに稜から伝票を受け取る。
その素早い動作に、稜のあとから急いできた千夏と有希子が気付いて顔を合わせる。
「お一人様1,800円になります」
言われる前に稜はちょうどの金額を用意していた。
レジの所にある銀のトレーに乗せようとすると、店員の男の子が持ち上げてちょうどいい高さにしてくれる。
自然と目が合う。
かなりのイケメンだ。いや、イケメンというより、美少年。笑顔が母性本能をくすぐるかわいいタイプだ。
ふるゆわで長めでかなり明るい茶髪に耳にはピアスがじゃらじゃら。
そんな今時の若者だが、白いコックコートが彼の爽やかさをより一層引き立てて、凛々しく紳士的に見せていた。
「はい。...ごちそうさまでした」
完全に雰囲気に気圧されながらトレーにお金を乗せる。
そんな稜に対し、余裕のにっこり満面の笑だ。
なんだろうと思いながらも、あとの二人のために体をずらして、後ろで待つ。
何かに気づいた有希子が男の子に話しかける。
「ねぇ、君さ、...稜の知り合い?」
「へ??」
素っ頓狂な声を出したのは、稜だ。
「はい」
「え!?」
いないいない!
こんなキレイな男の子の知り合いなんて!!
従兄弟にもハトコにも!!!
「お部屋がお隣なんです」
目を見開いていた3人だったが、その言葉に益々目を見開く。
「な、701号室!?」
「?はい」
部屋番号を確認したのが、稜ではなく千夏だったので、
男の子も少し驚いたようだ。
彼のコックコートの左胸を見ると“Ryo”の刺繍が。。。
この後があることを思い出した千夏と有希子は慌ててお会計に向かおうとする。
千夏は、休日出勤の貴之と待ち合わせて、結婚式場との最後の打ち合わせに行くらしい。なにやら式場に持って行く大きな紙袋を携えている。
有希子は、子ども達を連れてショッピングモールから帰ってくる尚と待ち合わせをしている。すぐ近くの駅に向かっている連絡が入ったようだ。
それぞれ慌てている二人をよそに、稜が伝票を持って席を立つ。
レジに向かうと、その近くにいた女性に声をかけようとしたー、その時。
レジの近くのピザ釜の所から男の子が足早に近付いてきてにこやかに稜から伝票を受け取る。
その素早い動作に、稜のあとから急いできた千夏と有希子が気付いて顔を合わせる。
「お一人様1,800円になります」
言われる前に稜はちょうどの金額を用意していた。
レジの所にある銀のトレーに乗せようとすると、店員の男の子が持ち上げてちょうどいい高さにしてくれる。
自然と目が合う。
かなりのイケメンだ。いや、イケメンというより、美少年。笑顔が母性本能をくすぐるかわいいタイプだ。
ふるゆわで長めでかなり明るい茶髪に耳にはピアスがじゃらじゃら。
そんな今時の若者だが、白いコックコートが彼の爽やかさをより一層引き立てて、凛々しく紳士的に見せていた。
「はい。...ごちそうさまでした」
完全に雰囲気に気圧されながらトレーにお金を乗せる。
そんな稜に対し、余裕のにっこり満面の笑だ。
なんだろうと思いながらも、あとの二人のために体をずらして、後ろで待つ。
何かに気づいた有希子が男の子に話しかける。
「ねぇ、君さ、...稜の知り合い?」
「へ??」
素っ頓狂な声を出したのは、稜だ。
「はい」
「え!?」
いないいない!
こんなキレイな男の子の知り合いなんて!!
従兄弟にもハトコにも!!!
「お部屋がお隣なんです」
目を見開いていた3人だったが、その言葉に益々目を見開く。
「な、701号室!?」
「?はい」
部屋番号を確認したのが、稜ではなく千夏だったので、
男の子も少し驚いたようだ。
彼のコックコートの左胸を見ると“Ryo”の刺繍が。。。

