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NEXT 【完結】
第17章 名

「?」
「バスケの漫画で有名なやつ。アニメにもなった」
リョータ!確かに主人公のチームメイトにいる!!
「身長がさ、確か一緒ぐらいなんだよね。だから、高校の時とかよくからかわれた。...あんな奇抜な頭してねーっつーの」
羚汰が思い出してふてくされてる。
「いいじゃん!カッコイイよ、リョータ」
「えー?あのキャラが一番好きって人聞いたことないけど」
確かに。稜も主人公のライバルの無口なイケメンキャラが好きだった。
「それに“リョウ”のが呼びやすいから、今はもう家族も友達もみんな“リョウ”って呼んでるしね」
そして羚汰はまたにんまり笑う。
嫌な予感がして稜は、電車の中で少し後ずさりする。
「でも、稜に羚汰って呼ばれるの好きかも。...稜がイク時とか」
耳元でそう言って案の定、稜にキスしてきた。
「ちょっと、羚汰っ!!電車っ!!」
「ちえー。けちー」
ケチとかの問題ではない。
そうでなくとも電車の中で、手をつないでくっついて乗っているのが恥ずかしいのに。
「ま、俺はどっちでもイイよ。稜が呼びやすいほうで」
羚汰の前で口に出して呼んだことがなかったけど、普段リョウって、呼んでたから。そっちのほうが馴染みはあるけどー。
「うん...」
「どっちでも、稜に呼ばれてるってダケで俺イケるわ」
「!ちょっ!声がっ!」
「ん?なに?」
ワザとだ。
ワザと人前でそんな事を言って反応を見てる。
稜が真っ赤な顔をして背ける。
「ごめんね」
そう言って、空いてる方の手で稜のほっぺたを優しく触る。
「つい嬉しくて。...やっと想いが通じたんだよ?」
至近距離で甘い言葉を囁かれて、益々稜は赤面する。
「あ、電車着いたよ。稜はここでしょ」
稜の降りる大きな駅だ。
羚汰のK大学はこのままの電車であと3駅先だ。
「行ってらっしゃい」
「うん。じゃ」
ドアの向こうで大きく手を振る羚汰に、そっと手を挙げた。
「バスケの漫画で有名なやつ。アニメにもなった」
リョータ!確かに主人公のチームメイトにいる!!
「身長がさ、確か一緒ぐらいなんだよね。だから、高校の時とかよくからかわれた。...あんな奇抜な頭してねーっつーの」
羚汰が思い出してふてくされてる。
「いいじゃん!カッコイイよ、リョータ」
「えー?あのキャラが一番好きって人聞いたことないけど」
確かに。稜も主人公のライバルの無口なイケメンキャラが好きだった。
「それに“リョウ”のが呼びやすいから、今はもう家族も友達もみんな“リョウ”って呼んでるしね」
そして羚汰はまたにんまり笑う。
嫌な予感がして稜は、電車の中で少し後ずさりする。
「でも、稜に羚汰って呼ばれるの好きかも。...稜がイク時とか」
耳元でそう言って案の定、稜にキスしてきた。
「ちょっと、羚汰っ!!電車っ!!」
「ちえー。けちー」
ケチとかの問題ではない。
そうでなくとも電車の中で、手をつないでくっついて乗っているのが恥ずかしいのに。
「ま、俺はどっちでもイイよ。稜が呼びやすいほうで」
羚汰の前で口に出して呼んだことがなかったけど、普段リョウって、呼んでたから。そっちのほうが馴染みはあるけどー。
「うん...」
「どっちでも、稜に呼ばれてるってダケで俺イケるわ」
「!ちょっ!声がっ!」
「ん?なに?」
ワザとだ。
ワザと人前でそんな事を言って反応を見てる。
稜が真っ赤な顔をして背ける。
「ごめんね」
そう言って、空いてる方の手で稜のほっぺたを優しく触る。
「つい嬉しくて。...やっと想いが通じたんだよ?」
至近距離で甘い言葉を囁かれて、益々稜は赤面する。
「あ、電車着いたよ。稜はここでしょ」
稜の降りる大きな駅だ。
羚汰のK大学はこのままの電車であと3駅先だ。
「行ってらっしゃい」
「うん。じゃ」
ドアの向こうで大きく手を振る羚汰に、そっと手を挙げた。

