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NEXT 【完結】
第62章 花見という名の宴会

そんな風にどんどん時間は経った。
一通りの輪の中に入って、もう挨拶してない人はいないかなと周りを見渡す。
そういえば、と羚汰の事が気になって探すと、小学生の子どもたち8人ぐらいと一緒に縁側でUNOをしていた。
楽しそうな笑い声がして、本当に子どもが好きなのがよくわかる。
近づくと、羚汰も気づいて満面の笑みで手が伸びてくる。
子どもたちの手前、やはり少し恥ずかくてその手を握るのを戸惑ってしまう。
ぐいっと羚汰に掴まれて、酔っていたのもあって転ぶように羚汰の膝の上に座ってしまう。
「きゃっ!」
「つーかまえた〜」
途端に女の子たちからブーイングだ。
どうやら羚汰は小さなレディたちからも、モテモテの様子だ。
「え〜。だれ〜?」「ずるーい!」
「リョウくんのカノジョ〜?」
「そうだよ〜。ラブラブなんだ。いーでしょ!」
そう言ってぎゅうっと抱きしめるから、稜は膝の上から逃げ出せない。
「ちょっと、羚汰。離してっ」
子どもたちはともかく、大人たちにも見られていないかヒヤヒヤしてしまう。
「いーじゃん。ホントのことじゃん?」
「羚汰っ」
抱きしめた稜の体に顔を近づけてぐりぐりしてくるのを、必死で押さえて、羚汰を睨む。
苦笑して、羚汰がせめて隣に座るようにと促す。
隣ならばと座り直して、羚汰と組んでUNOに参加する。
参加しながらも、そろそろ時間が気になる稜は、羚汰にこそっと話しかける。
「羚汰、時間がそろそろじゃない?」
「うー。そーなんだよねぇ」
しかし、羚汰を最寄りの駅まで送ってくれるかもしれない貴之がまだ帰ってきてない。
やはり稜がお酒を飲んだのが悔やまれる。
軽くため息をつくと、羚汰が頭を撫でてくる。
「ま、あと30分くらい?で出るわ。タクシーでも呼んでもらったらいいし」
「そうだね」
「はいそこー、見つめ合わないでくださーい」
「ラブラブ禁止ー」
などと、男の子たちが囃し立てる。
子供相手に拗ねたように、また稜の肩を抱いて引き寄せる。
「いいじゃん。なんでダメなの?」
「ダメなものはダメー!」
「羨ましいんだろ〜。チュウしちゃおっかなー」
明らかに子どもたちをからかうように唇を尖らせて稜に近づく。
冗談と分かっていても慌ててしまう。
「ちょっと羚汰っ!?」
「そんなリョウには、はい!ドローフォー!!」
一通りの輪の中に入って、もう挨拶してない人はいないかなと周りを見渡す。
そういえば、と羚汰の事が気になって探すと、小学生の子どもたち8人ぐらいと一緒に縁側でUNOをしていた。
楽しそうな笑い声がして、本当に子どもが好きなのがよくわかる。
近づくと、羚汰も気づいて満面の笑みで手が伸びてくる。
子どもたちの手前、やはり少し恥ずかくてその手を握るのを戸惑ってしまう。
ぐいっと羚汰に掴まれて、酔っていたのもあって転ぶように羚汰の膝の上に座ってしまう。
「きゃっ!」
「つーかまえた〜」
途端に女の子たちからブーイングだ。
どうやら羚汰は小さなレディたちからも、モテモテの様子だ。
「え〜。だれ〜?」「ずるーい!」
「リョウくんのカノジョ〜?」
「そうだよ〜。ラブラブなんだ。いーでしょ!」
そう言ってぎゅうっと抱きしめるから、稜は膝の上から逃げ出せない。
「ちょっと、羚汰。離してっ」
子どもたちはともかく、大人たちにも見られていないかヒヤヒヤしてしまう。
「いーじゃん。ホントのことじゃん?」
「羚汰っ」
抱きしめた稜の体に顔を近づけてぐりぐりしてくるのを、必死で押さえて、羚汰を睨む。
苦笑して、羚汰がせめて隣に座るようにと促す。
隣ならばと座り直して、羚汰と組んでUNOに参加する。
参加しながらも、そろそろ時間が気になる稜は、羚汰にこそっと話しかける。
「羚汰、時間がそろそろじゃない?」
「うー。そーなんだよねぇ」
しかし、羚汰を最寄りの駅まで送ってくれるかもしれない貴之がまだ帰ってきてない。
やはり稜がお酒を飲んだのが悔やまれる。
軽くため息をつくと、羚汰が頭を撫でてくる。
「ま、あと30分くらい?で出るわ。タクシーでも呼んでもらったらいいし」
「そうだね」
「はいそこー、見つめ合わないでくださーい」
「ラブラブ禁止ー」
などと、男の子たちが囃し立てる。
子供相手に拗ねたように、また稜の肩を抱いて引き寄せる。
「いいじゃん。なんでダメなの?」
「ダメなものはダメー!」
「羨ましいんだろ〜。チュウしちゃおっかなー」
明らかに子どもたちをからかうように唇を尖らせて稜に近づく。
冗談と分かっていても慌ててしまう。
「ちょっと羚汰っ!?」
「そんなリョウには、はい!ドローフォー!!」

