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第17章 少年の迷いと、少女の決意

自分は繭のことが好きなのに。
繭も遥斗を好きだと言ってくれたのに。
一昨日、想いが伝わったばかりなのに。
彼女も周りの人間もそのことを忘れてしまう。
記憶の条件を受け入れて、人間になるのか。
それとも彼女を諦めるのか。
絶対に嫌だと思っていても、好きな気持ちを押し通して、繭を死ぬまで抱き続けるか。
遥斗は、ぐるぐると頭の中を回る考えを払拭するように、乱暴に顔を洗った。