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薔薇色タクシー
第5章 ♡ダンディ系♡
黒っぽい壁のシンプルな佇まいのビルの前に到着した。


「ここは…?」


ダンディ様は横顏を見せながら、ビルを見上げ


「さっき話した会員制のクラブだよ…表向きは企業ビルになっているけどね…」


ドックン…


こんな開発地に会員制のクラブなんて…


珍しく顔に不安が浮かんでしまったら


「クックッ…安心していいよ…別にヤクザとか絡んでいないから…ほんの一部の財団の連中の気晴らしに作っただけだよ…麻薬とか怪しい売買も禁止してるしね…」


「そう…」


きっと本当に金持ちの趣味程度だろう…
警察にガサ入れされても、危なくないように法に触れるスレスレで楽しんでそうだ。


それはそれで余計質が悪い…


まぁ…ドラム缶で海は、無さそうなのは安心したけど…。


「じゃぁ…行こうか…」


タクシーは地下駐車場に停められた。


ダンディ様は運転席を降りて、後部座席のドアを開け


「立てるかい?」


恐ろしく優しい声で聞いてきた。


その分これから何をされるかと思うと、背筋に緊張が走る。


「えぇ…でも…胸を晒して歩いて行くのは…流石に恥ずかしいわ…」


座席に腰を掛けたまま、地面に足を降ろそうとした時…


ファサ…


スーツのジャケットが掛けられ、肌が露わになった所が隠された。


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