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加虐の皇子と愛玩ドール
第9章 快楽誘引
「初めてなんだ」
「はい」
「良い身体してるのに。自分でやったことは?」
「っ……ありま、せん。その、少しだけ……触った以外は……」
みおりは智花のジャケットを除いたカッターシャツの膨らみの具合を吟味しながら、宙を彷徨う双眸を覗いて、また、頭の天辺からつま先までの総身を目で舐め回す。
淫らごとの経験が皆無にしては、敏感だ。片方の乳房をゆるく撫でて強く握って、腕やらウエストやらを衣服の上からまさぐるだけで、うぶな胸が上下する。みおりは智花の身体を引き離すと、脱いで、と、囁いた。
恋人同士の初めてではない。側に、上司が新製品の効果に期待の目を光らせて、昂然と控えている。
若手社員が伏せた顔に羞恥を抑えて、みおりの指示に従った。
カッターシャツがはだけていった。アイボリーのレースの下着が露わになって、微かな産毛が顆粒層を覆ったきめこまやかな肢体が覗くや、スカートも、ストッキングも、智花自身の手によって、はらりはらりと寝台に落とされてゆく。
ふるん……と、花柄の刺繍から二つの乳房がこぼれ出た。智花の指先がパンティのゴムにかかって、ウエストが、くいっ、と曲がる。実験に使うドールをくるんだ梱包を取り除きでもしている手つきだ。潔く、ほぼ全裸になった智花から、最後の一枚、ブラジャーと同じ花柄の散りばめてあるパンティが外れた。
「…………」
智花は乳房に腕を巻きつけて、みおりに脇を向けていた。
みおりは智花の肩を抱いて、腕をさすって、手首から手ブラを下ろさせる。
「ぁっ、……」
みおりは智花の腹を抱いて、うなじにちゅっと口づけた。背骨を唇でなぞりながら、腹からみぞおち、恥丘、陰毛へ、触れるか触れないかほどの力加減を連れた右手を移す。
「はぁっ、……」
驚くほどなめらかだ。パンティが離れた刹那に見えた白い恥丘は、縮れた茂みをかき分けて求める指先に、極上のみずみずしさを主張してくる。戸惑いほのめく智花の吐息は、肩を甘噛みして舌先で撫でただけで、いやが上にも昂りを匂わす。
みおりは右手で下腹部を、左手で、智花の膨れ上がりつつある乳首のまるみをもてあそんでいた。