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加虐の皇子と愛玩ドール
第9章 快楽誘引

「君を抱いていたいんだ。……ベッドか、私の腕。どっちが良い?」

「ぁっあっ、……はぁっ、んん」

「挿れてみよっか。ディルドはローション使わなくちゃだけど、こんなに濡れていたら、指一本くらい入るんじゃないかな」

「あっ、の……私……」

「何?」

 みおりは陰核への愛撫をやめて、誘惑的な膣口を彷徨っていた。智花の言葉をじっと待つ。

「私、ほんとに……初めてなんです。自分でも、……表面しか、触ったことないんです。……」

「分かってる」

 みおりは智花の耳殻を舐めて、ピアス穴に唾液を塗りつける。

 …──優しくするよ。

 陳腐な科白を、それでいて智花の上司が反吐を出しかねない口舌をささめいた。智花から、うっとりした気配が放たれてきた。

「……なんて、言ってやるとでも思った?」

「え……」

 みおりは智花を寝台に倒す。腕をぐいと引っ張って、脱ぎこそしても白熱灯に晒したがらなかった智花の裸体をさばかり無防備に前に向けた。

「っん……!!」

 智花の綻んでいた唇に、みおりは彼女の花蜜をまとった指をずぶりと突っ込む。
 舐めろ。ただ一言で、熱い舌先がまといついてきた。みおりは智花が彼女自身の愛液を喉に収めると、肩を抱いて、また、初々しい生娘の双眸をとろかす科白と共に、性感を無防備にするキスを落とした。
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