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加虐の皇子と愛玩ドール
第12章 錯綜同衾
* * * * * * *
シングルベッドが隣り合った洋室は、ファミリールームに引けをとるまい広さがある。
二つの寝台の真隣には文机、その前方、本来は十分な空間があったところに、巨大な鳥籠が据え置いてあった。
白い釣鐘にとりこめてあるのは、一糸まとわぬ姿の少女だ。格子を飾った曲線のオブジェがほづみの四肢を開いた手枷、足枷を固定して、臀部を幅広の止まり木が支えている。
「ん……。…──」
苺のシャーベットに一滴垂らした催眠剤は、一時間と経つ間もなく効果をなくした。
はづるの発案した禁足性具、摂水器付きの鳥籠は、対象物の肘と手首、腿、足首、すなわち動作の主要となる肉体の部位を完膚なきまでに羈束する。ほづみの場合は睡眠中にこの大掛かりな装置にとりつけた所以、身体の節々にかかった負担が、けだし彼女の眠りを薄らげたのだ。
薄目を開けた標的は、数秒、目蓋をまじろがせた。
蕩けたような目蓋に覗く澄んだ黒目が、まもなく格子の開閉口を見澄ました。
「っ、…………!!」
鋭い眼光がみおりを射抜いた。
鳥籠の中の女体のあるじ、ほづみは全裸だ。自ら置かれた状況をまるでのみ込めていまい。その唇は開きかけては顫え、そうして閉じては開きかけ、首から下にかけての彼女自身から視線を逃した。
「どう、いう、つもり……ですか……──んんっ」
みおりは鳥籠の開閉口をスライドさせて、蛙の脚並みに開いたほづみの股間に利き手を伸ばした。
バイブレーターを握っていた。みおりは一ミリの縮毛もないほづみの秘境の肉襞を分け、その陰核を探り当てた。