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王女様の不埒な暴走
第7章 王女は執事の淫靡なレッスンに溺れる
足元に転がる蜜にまみれる白い象牙。それに気を留める余裕はなく、リンゼイは椅子にぐったりともたれかかり身体を弛緩させる。
荒い息でぼんやりとするリンゼイの脚を丁寧にジョシュアは下ろし、艶やかな髪を撫でる。
「上手に達けましたね」
その声を陶然としながら聞く。撫でられていた手が頭部の輪郭を辿り、優しく頬に添えられた。
「お約束のご褒美。なにがよろしいですか」
「あ……」
ゾクリとする声色に、達したばかりの身体がふるりと震える。
楔を失った蜜口からはトロトロと蜜が流れ、喪失感で甘く痺れる。
言ってしまいたい。だけど望んではいけない。ただ一度きりと決めていたのだ。彼をこれ以上困らせてはいけない。
リンゼイは喉元まで出かかる言葉をグッと堪え、顔を背ける。
「い……え。なにも……」
呟くリンゼイの頤〈オトガイ〉にジョシュアは指をかけ、せっかく逸らした視線を元に戻された先で、彼が見据えていた。
「本当に?」
「……っ、……本当です」
決意を揺らがせる真似はやめて欲しい。せめてこの身勝手な欲望に気付かないで欲しい。リンゼイは揺れる双眸で彼を見返した。
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