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王女様の不埒な暴走
第9章 王女は甘いひと時に浸る
ジョシュアは意外そうに眼を丸め、そして口角を上げる。
「私にも裸になれ、とおっしゃるのですか」
「へ……? あ! ち、違います! そのままじゃ濡れて身体が冷えてしまうと思って……」
浴槽から溢れた湯でトラウザーズも濡れてしまっている。風邪でも引いてしまうといけないからという意味合いだったのだが、どうもリンゼイは誤解を招く言い回しをしてしまうらしい。
「リンゼイ様のご命令でしたら裸になるのも厭いませんが……よろしければ脱がせていただけますか」
命令などしていないのに……。だが濡れた服をいつまでも纏っていれば本当に風邪をひいてしまう。ジョシュアは自分で脱ぐ気はないらしく、浴槽の縁に手をついて微動だにしない。
リンゼイは逡巡したが、そろそろとジョシュアのシャツに手を伸ばす。
身体は温まっているのに緊張でボタンを外す指が震える。吐息がかかりそうな位置にジョシュアの美貌があり、まともに顔を見られない。
ひとつ外すごとに露わになるジョシュアの肌。広い肩幅や男らしい鎖骨、程よく厚みのある胸板が見えてきて、心臓が張り裂けそうなくらいに騒いでいた。
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