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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第9章 ♯06 SceneⅥ Autum Park
 美月は勇一から貰ったアクアマリンのリングがあるからと一度は首を振った。昼間の仕事と夜のバイトを掛け持ちしている勇一だが、それでも稼ぎはけして多くはない。そこに美月が突如として転がり込んできたのだから、生活は余計に切迫したのは言うまでもない。美月は、これ以上もう、勇一に負担をかけたくなかった。
 が、勇一は、笑いながら言った。
「俺が美月と同じ指輪を嵌めていたいんだ」
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