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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第9章 ♯06 SceneⅥ Autum Park
 勇一の顔が自然と綻ぶ。
「―勇一さん」
 彼の愛してやまぬ妻は、寝言で夫の名前を呟いているのであった。
 美月を眺めていた勇一の顔に、やがて微苦笑が浮かび上がった。
「それにしても、俺とポッキーを間違えるなんて、それはひどいよな」
 何と美月は眠りながら勇一の名を呼んだかと思うと、ポッキーをひしと抱きしめたのだ!!
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