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第7章 横浜ホールディング③

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「チリとの細かい専門的な契約の事は任せて」
「ああ。頼むよ」

チリのワイナリーから直に仕事をしたいと相談を受けて
あるワイナリーを紹介した。
複雑なチリの契約にはプロでもてこずる。

「まぁこちゃんに相談して正解だな」

自分だって南米は庭の様なのに
森川さんはそんなことを言って笑った。

「森川さんだってスペイン語は完璧でしょう？」
「まぁ普通の人に比べれば。でも現地の微妙なニュアンスは難しいよ。
それにやっぱり会社ではなくワイナリーと直になると素人だよ」

確かに現地の相場など難しい面は多い。

「まぁこちゃんと初めて一緒に仕事をしたワインを
とりあえず一緒に乾杯したくて」

「このワイン、輸入するのに苦労したものね」
「ああ。まぁこちゃん、ありがとう」
「いいえ」
「乾杯」

コクッと飲んだその首がやけに色っぽい男だな。

得意先の人なのに。そんなことを思ってしまった。

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