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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第9章 アヒルの雛ー帝side-
「料理も上手くなれるように頑張ります…」


「誰の為に頑張るんだ?」


「それはもちろん…帝…いいえ…何でもありません」


杏は俺の為に頑張ると言いたいんだ…


でも、ハッキリとは言えない。俺が結婚を望んでいないと知っているから。


俺は焦げた卵焼きを口に運んだ。


「味どうですか?」


「甘過ぎる…昼飯は俺が作るからお前は何もするな」


「今日は外に出かけないんですか?」


「こんなマズい飯を食わせておいて・・・お前にはお仕置きだ…」


結局、俺は杏を腕の中に抱きたいだけ。


黒く染まった自分のカラダを白く染めたいんだ…


杏のその無垢な色で…


でも、最初から黒が白に染まるコトはないと気づいている。


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