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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第14章 5年後・・・-杏side-
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帝さんの想いを断ち切るようにアメリカのペンシルベニア州の大学に留学した。
あれから5年・・・
私は日本に帰国。
『クリスタルコーポレーション』に入社した。
「お父様、私は語学を生かした海外事業部の配属を希望していたのに。どうして・・・」
何故、秘書課に配属されたのか…お父様に訴えた。これはお父様の差し金。
私はお父様の目的が知りたかった。
「オフィスの中でお父様と呼ぶな。杏」
「申し訳有りません」
私はお父様に素直に謝った。
「秘書課なんて嫌です」
お父様は自身の思惑があって私を秘書課に配属させた。
「わがままを言うな」
秘書課に配属された1週間。
私は毎日帝さんと顔を合わせていた。
彼の顔を見ていると切ないキモチになってしまう。
「どうして秘書課なんですか?」
「私はお前を何れ…社長秘書に就かせたい」
「社長には高井田さんと言う有能な秘書が居ます。私なんて・・・」
「その名前を訊くと虫唾が走る」
お父様は高井田さんを嫌っていた。
「確かにアイツは有能だ。だが、私は好かん。会社をあげた大きなプロジェクトでも、副社長の私は蚊帳の外だ。私の味方はどんどん退職して、今では完全に社長派の若手ばかりが活躍」
お父様は湯呑のお茶を啜りながら愚痴をこぼす。
「お前は私の命令に従い、秘書の仕事を憶えるんだ。そして、社長秘書になった暁には私のスパイとして社長の行動を随時見張って、報告するんだ」
「副社長!?」
「私の話は終わりだ。秘書室に戻っていいぞ」
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帝さんの想いを断ち切るようにアメリカのペンシルベニア州の大学に留学した。
あれから5年・・・
私は日本に帰国。
『クリスタルコーポレーション』に入社した。
「お父様、私は語学を生かした海外事業部の配属を希望していたのに。どうして・・・」
何故、秘書課に配属されたのか…お父様に訴えた。これはお父様の差し金。
私はお父様の目的が知りたかった。
「オフィスの中でお父様と呼ぶな。杏」
「申し訳有りません」
私はお父様に素直に謝った。
「秘書課なんて嫌です」
お父様は自身の思惑があって私を秘書課に配属させた。
「わがままを言うな」
秘書課に配属された1週間。
私は毎日帝さんと顔を合わせていた。
彼の顔を見ていると切ないキモチになってしまう。
「どうして秘書課なんですか?」
「私はお前を何れ…社長秘書に就かせたい」
「社長には高井田さんと言う有能な秘書が居ます。私なんて・・・」
「その名前を訊くと虫唾が走る」
お父様は高井田さんを嫌っていた。
「確かにアイツは有能だ。だが、私は好かん。会社をあげた大きなプロジェクトでも、副社長の私は蚊帳の外だ。私の味方はどんどん退職して、今では完全に社長派の若手ばかりが活躍」
お父様は湯呑のお茶を啜りながら愚痴をこぼす。
「お前は私の命令に従い、秘書の仕事を憶えるんだ。そして、社長秘書になった暁には私のスパイとして社長の行動を随時見張って、報告するんだ」
「副社長!?」
「私の話は終わりだ。秘書室に戻っていいぞ」