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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第15章 エリートの秘めた想い―帝side-
俺と杏は5年前…最悪の形で別れてしまった。
あの時は杏に嫌われるコトを望んだ俺。
でも、あれからの俺はーーー・・・
「杏が我が社の新入社員として入社する」
社長の言葉を疑い、思わず訊き返した。
「それは本当ですか?」
「俺が嘘を言うと思うか?帝」
「いえ・・・」
「杏の希望する部署が秘書課だそうだ。杏のヤツ…お前を忘れる為にアメリカに留学したのに。結局、忘れられなかったようだな」
「社長…勝手に彼女のキモチを代弁しないで下さい」
「面白いコトになりそうだ」
社長は一人で含み笑いを浮かべて楽しんだ。
「…全く叔父さんには手を焼いている」
「しかし、邪険には出来ないでしょう」
「身内だからな…俺の甘さが今の状況を作った。しかしもう限界だ。帝お前に副社長の椅子をやるから…杏と結婚しろ」
「・・・俺は一生結婚しませんし、副社長の椅子も要りません」
「お前に野心はないのか?それに、お前だって十分遊んだだろ?まだ、遊び足りないか?」
「野心は有りません。それに遊び足りません。ご理解下さい、社長」
「理解したくない」
社長は前髪を掻き上げ、拗ねたように唇を尖らせる。
「俺にはお前が必要だと言っている。お前が俺の身内になれば、我が社、我が神宮寺家は安泰なんだ」
「俺が杏と結婚すれば、香芝家も貴方の配下となる」
「それが狙いだ。理解しているなら、俺の言葉に従え」
「5年前…俺と杏を別れさせたのは貴方でしょ?お忘れですか?」
あの時は杏に嫌われるコトを望んだ俺。
でも、あれからの俺はーーー・・・
「杏が我が社の新入社員として入社する」
社長の言葉を疑い、思わず訊き返した。
「それは本当ですか?」
「俺が嘘を言うと思うか?帝」
「いえ・・・」
「杏の希望する部署が秘書課だそうだ。杏のヤツ…お前を忘れる為にアメリカに留学したのに。結局、忘れられなかったようだな」
「社長…勝手に彼女のキモチを代弁しないで下さい」
「面白いコトになりそうだ」
社長は一人で含み笑いを浮かべて楽しんだ。
「…全く叔父さんには手を焼いている」
「しかし、邪険には出来ないでしょう」
「身内だからな…俺の甘さが今の状況を作った。しかしもう限界だ。帝お前に副社長の椅子をやるから…杏と結婚しろ」
「・・・俺は一生結婚しませんし、副社長の椅子も要りません」
「お前に野心はないのか?それに、お前だって十分遊んだだろ?まだ、遊び足りないか?」
「野心は有りません。それに遊び足りません。ご理解下さい、社長」
「理解したくない」
社長は前髪を掻き上げ、拗ねたように唇を尖らせる。
「俺にはお前が必要だと言っている。お前が俺の身内になれば、我が社、我が神宮寺家は安泰なんだ」
「俺が杏と結婚すれば、香芝家も貴方の配下となる」
「それが狙いだ。理解しているなら、俺の言葉に従え」
「5年前…俺と杏を別れさせたのは貴方でしょ?お忘れですか?」