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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第18章 甘い瞳―杏side-
意地悪な彼の命令に背いてしまったが、そのまま二人で悦楽の頂を迎えた。
彼は黒のトレーニングズボンを穿いただけの姿。
私は彼のYシャツを貸して貰い、着こんだ。
「隣は空き部屋だ。杏」
「えっ!?」
「お前の声を堪える顔が見たかったんだ」
「帝さん!?」
「お前の堪える顔は本当に可愛い」
彼にそう言われ、怒ったキモチも萎えてしまった。
帝さんは先にカップヌードルの蓋を開けた。
湯気が彼の眼鏡を曇らせる。
私も蓋を開けて箸で麺をかき回す。
「今度はキチンと夕食を作って貰うぞ」
「あ、はい。ちゃんとご馳走します」
私達は同じ麺を啜った。
私の手料理ではないのが残念だけど、心は幸福感が溢れる。
「小柳さんって6月の花嫁になるんですね」
「6月に挙式するからな」
「6月に結婚する花嫁って幸せになれるんですよ。知ってます?帝さん」
「そうなのか・・・」
彼は単調な声で相槌をして缶ビールを一口飲んだ。
その関心のない態度に寂しく思うけど。
今はこうして二人で居られるだけで満足しなきゃ。
―――――結婚なんて私達には縁のない話。
彼は黒のトレーニングズボンを穿いただけの姿。
私は彼のYシャツを貸して貰い、着こんだ。
「隣は空き部屋だ。杏」
「えっ!?」
「お前の声を堪える顔が見たかったんだ」
「帝さん!?」
「お前の堪える顔は本当に可愛い」
彼にそう言われ、怒ったキモチも萎えてしまった。
帝さんは先にカップヌードルの蓋を開けた。
湯気が彼の眼鏡を曇らせる。
私も蓋を開けて箸で麺をかき回す。
「今度はキチンと夕食を作って貰うぞ」
「あ、はい。ちゃんとご馳走します」
私達は同じ麺を啜った。
私の手料理ではないのが残念だけど、心は幸福感が溢れる。
「小柳さんって6月の花嫁になるんですね」
「6月に挙式するからな」
「6月に結婚する花嫁って幸せになれるんですよ。知ってます?帝さん」
「そうなのか・・・」
彼は単調な声で相槌をして缶ビールを一口飲んだ。
その関心のない態度に寂しく思うけど。
今はこうして二人で居られるだけで満足しなきゃ。
―――――結婚なんて私達には縁のない話。