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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第3章 初めてのアルバイト―杏side-
予備校の講習時間の合間と彼のスケジュールに合わせて、こなすバイト。
直美さんは私とすれ違いに退職。
私と高井田さんの二人で事務所は切り盛りされていた。
「美味しい…」
初めて食べるインスタントラーメンとコンビニおにぎりの美味さに感動した。
「たまにはこんな粗食もいいだろ?杏」
「はい・・・」
「高井田さん…」
「何だ?」
彼は高菜おにぎりを食べながら、私に視線を向ける。
「お役に立てなくて…本当にすいません…」
私は彼の足手纏いになってばかり。給料を頂く以上はキチンとそれ相応の働きが必要なはずなのに。
「杏…仕事は出来ないけど、責任感強い。それに元々頭がいいから…そのうち…こなせるようになると思う」
「高井田さん…」
高井田さんの寛容な心を持った男性。
「ほら、海苔が付いてるよ」
高井田さんの指先が私の口許に伸びる。
彼の指先が私の口許に付いたおにぎりの海苔を取った。そして、そのままその海苔を口許に運んだ。
「た、高井田さん!?」
私は彼の行動に動悸が高鳴る。
彼は可笑しそうに笑い、少しズレた眼鏡のブリッジを指で押し上げた。
直美さんは私とすれ違いに退職。
私と高井田さんの二人で事務所は切り盛りされていた。
「美味しい…」
初めて食べるインスタントラーメンとコンビニおにぎりの美味さに感動した。
「たまにはこんな粗食もいいだろ?杏」
「はい・・・」
「高井田さん…」
「何だ?」
彼は高菜おにぎりを食べながら、私に視線を向ける。
「お役に立てなくて…本当にすいません…」
私は彼の足手纏いになってばかり。給料を頂く以上はキチンとそれ相応の働きが必要なはずなのに。
「杏…仕事は出来ないけど、責任感強い。それに元々頭がいいから…そのうち…こなせるようになると思う」
「高井田さん…」
高井田さんの寛容な心を持った男性。
「ほら、海苔が付いてるよ」
高井田さんの指先が私の口許に伸びる。
彼の指先が私の口許に付いたおにぎりの海苔を取った。そして、そのままその海苔を口許に運んだ。
「た、高井田さん!?」
私は彼の行動に動悸が高鳴る。
彼は可笑しそうに笑い、少しズレた眼鏡のブリッジを指で押し上げた。