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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第5章 募る想い―杏side-
「私…変わりたいんです・・・」
「んっ?」
高井田さんは私にチラリと目を遣る。
お父様の鳥籠の中に飼われるだけの生活に嫌気が差していた。
私を鳥籠の中から、救ってくれる王子様など…この世界には居ない。
なら、自分からその鳥籠の中から抜け出し、求めるしかないのだ。
今がこのチャンス…
このチャンスを逃したら、永遠に後悔する。
「俺に変えて欲しいのか?杏」
「私はその為に…貴方の元に来たんです。私は貴方に出会うまで…レールの敷かれた人生でいいと半分、諦めていました。でも、今は違う。自分で自分の人生を切り開いてみたいと思っています」
キーを叩くのを止めて、高井田さんに自分の素直なキモチを訴えた。
彼の顔に困惑の色は伺えない。それだけで、安堵の息が漏れる。そして、お父様とは違って私の話を途中で遮るコトなく、最後まで訊いてくれた。
初めだ。私の話をまともに訊いてくれた人は・・・
その彼の姿勢に涙がこみ上げる。私の話を親身になって、訊いてくれる相手に出会った。
私は一人じゃない…この安心感は何者にも代え難い。
「んっ?」
高井田さんは私にチラリと目を遣る。
お父様の鳥籠の中に飼われるだけの生活に嫌気が差していた。
私を鳥籠の中から、救ってくれる王子様など…この世界には居ない。
なら、自分からその鳥籠の中から抜け出し、求めるしかないのだ。
今がこのチャンス…
このチャンスを逃したら、永遠に後悔する。
「俺に変えて欲しいのか?杏」
「私はその為に…貴方の元に来たんです。私は貴方に出会うまで…レールの敷かれた人生でいいと半分、諦めていました。でも、今は違う。自分で自分の人生を切り開いてみたいと思っています」
キーを叩くのを止めて、高井田さんに自分の素直なキモチを訴えた。
彼の顔に困惑の色は伺えない。それだけで、安堵の息が漏れる。そして、お父様とは違って私の話を途中で遮るコトなく、最後まで訊いてくれた。
初めだ。私の話をまともに訊いてくれた人は・・・
その彼の姿勢に涙がこみ上げる。私の話を親身になって、訊いてくれる相手に出会った。
私は一人じゃない…この安心感は何者にも代え難い。