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理想と偽装の向こう側
第7章 利用と束縛
「コッテリ系だから、ビールが合うよね」


「黎子が持ってきたのまだ余ってましたよね。飲みますか?」


「飲む~!」


小田っち…天然過ぎますよ…。


「黎子ちゃん、ハイネケン好きなの?」


ぷっ!
黎子ちゃんだって、ちょっと似合わないと思いつつ


「はい、いつの頃やらハイネケンばかり飲んでるんですよね」


「日本のより若干クセあるよね~」


「…黎子そのものですね…」


「ははは、黎子ちゃん策士ぽいよね!」


てか、策士ですよ~!
ハメたんですから!


こないだ黎子が持ってきたアルコールが、色々残っていたので、結構飲み進めた。 


もしかしたら、深く考えさせない様にしてくれてるのかもしれない。


「小田切さん!次、赤開けちゃいます!」


「いいよ~とことん付き合ってやる!」


「やっさしぃ~!」


かなり悪ノリしてるのに、嫌な顔しないで、小田切さんは、合わせてくれていた。 


…悪ノリの勢いで、聞いてみちゃおうかな…。


「小田切さぁ~ん。聞いてもいいですかぁ~?」


「なによ、改まって」


相変わらず見事なコルク栓捌きで、ワインを注いでくれる。 


「このマンション…元カノさんと住む予定だっんですか?」


かなり直球で、聞いてみてしまった…。

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