この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
理想と偽装の向こう側
第7章 利用と束縛
男性に綺麗って変かもしれないけど、私の中では最上級な表現だった。


特に一生懸命頑張ってる人は、性別関係なく美しいって思ってしまう。


今の小田切さんの醸し出してる雰囲気が、何とも言えなかった。


腐女子かな…?


観覧車のガラスに手を当てながら外を眺める。


「…今日は、有り難うございました…」


「ん~?」


「何か小田切さんと出会ってから、毎日『ありがとう』ですね」


クスッと笑う。


「毎日が感謝出来るって…凄いな…」


「そんな大層なことしてないよ…」


背後から、私の手に小田切さんの手が重なる。


「俺は、ズルい人間だよ…。」


「…えっ…ズルいって…?」


ドキッとする…何だろう…。


「香織んの傷心を利用して…縛り付けてるから…」


耳元で小田切さんは、そう囁いた。


「でも…」
「でも?」


それが今は、心地良い。


小田切さんとの空間を失ったら、水槽の中で酸素を吸えない金魚の気分だろう。


傷を癒す『理想』から始まった『偽装』…
最後に辿り着くのは…
どっちなんだろう?


「でも…私も今は…小田切さんに縛られてたいです…」


普段なら、こんな台詞正面きって絶対に言えない。


恥ずかしいな…流石に…。


ガラスに表情が映らないよう俯く。


そんな私を小田切さんは、後ろから抱き締めてくれた。

/1069ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ