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理想と偽装の向こう側
第10章 信頼と疑惑
ところが、どっこい!


夢は簡単に、打ち破られた。


「チャチャララ~!」


携帯の着信音が鳴り響き、眠りから呼び起こされた。


「朝っぱらから…誰よ…」


寝ぼけながら、携帯を掴み画面を見た。


『須藤嘉之』


…嘉之だ………。 


「な!何っ!?」


やっとスイッチが入り、慌てて通話を押した…その瞬間


『なんで、帰ったんだよ!』


…怒鳴られた。


「お、おはよう…朝からどうしたの…?」


『あんだよ!起きたらいないし!』


「だ、だって…寝ちゃったから、いない方がゆっくり寝れるかと思って…」


『起こせよ!!』


何ですと?
話が繋がって、なくないですか?


「起こせないよ!疲れてるなら寝た方が、いいじゃん!」


『うるさい!知らねぇよ!ガチャン!…ツーツー…』


…はい?
いったい何が、起きたんでしょうか…。

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