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理想と偽装の向こう側
第10章 信頼と疑惑
「内容、よくまとまってて、主旨も分かりやすかったです」


「ありがとうございます」


「質問は…渡辺さんが一番打ち出したいと言いますか…メインは何を持ってきたいですか?」


「メイン?」


梶さんは、ニッコリ笑い


「はい…家具やインテリアの中で…今回の主役です」


主役…

私は一瞬、嘉之に目がいった…。


「picture…絵です。絵とお揃いのデザイン、色合いにするのも絵がメインだからです。そして絵を眺めながら一家団欒したり、孫まで受け継いでいけるものにしたいからです」


「そうですか…分かりました。そこを表現出来るよう最善を尽くします」


「ありがとうございます!」


そうだ!このコンセプトは、嘉之が作品を描く前に伝えられてるはずだ。 


それで、あんなに頑張って描いたんだから。 

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