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理想と偽装の向こう側
第11章 亀裂
「…素材ですよね。今、サンプルを…」
私が素材のカタログを出そうとすると
「香織…久しぶり」
嘉之は、私に近付いてきた。
「あっ…!」
条件反射でつい一歩引き下がってしまったが、嘉之は笑いながら椅子を引いてくれた。
「…座りなよ…体調どう?」
「だ…い丈夫…」
心臓が凄いバクバクしてて、聴こえちゃうんじゃないかと思う。
椅子に座ると嘉之は床に膝を着いて机に腕を置く、目線が丁度同じになってドキッとした。
思わず見つめ合ってしまう…。
嘉之が口を開いた。
「香織…ごめんな…」
「え…」
「疑った訳じゃないんだ…ただ…居ても立ってもいられなくてさ…」
「どうゆう…意味…」
ハッキリ言葉にして欲しい。
チープな言葉でも構わないから、聞かせて欲しい。
「触って…いい…」
身体を重ねるだけで、誤魔化されたくない。
「会社だから…」
「少しだけでいいから…」
嘉之は思い詰めた目をしていた…
この顔…初めてキスした時と同じ表情だな…。
「でも…仕事中…」
「お願い…」
くっ…甘える嘉之にクラッとキテしまう…
私はやっぱり愚か者だ…。
「少しだけなら…」
そう言うと嘉之は、嬉しそうに微笑み、手を伸ばし私の頬に触れ…
そっと輪郭をなぞる。
その感触に背中になんとも言えない感覚が突き抜け、つい反応してしまう。
「あっ…」
「香織!」
あっという間に抱き締められていた…。
私が素材のカタログを出そうとすると
「香織…久しぶり」
嘉之は、私に近付いてきた。
「あっ…!」
条件反射でつい一歩引き下がってしまったが、嘉之は笑いながら椅子を引いてくれた。
「…座りなよ…体調どう?」
「だ…い丈夫…」
心臓が凄いバクバクしてて、聴こえちゃうんじゃないかと思う。
椅子に座ると嘉之は床に膝を着いて机に腕を置く、目線が丁度同じになってドキッとした。
思わず見つめ合ってしまう…。
嘉之が口を開いた。
「香織…ごめんな…」
「え…」
「疑った訳じゃないんだ…ただ…居ても立ってもいられなくてさ…」
「どうゆう…意味…」
ハッキリ言葉にして欲しい。
チープな言葉でも構わないから、聞かせて欲しい。
「触って…いい…」
身体を重ねるだけで、誤魔化されたくない。
「会社だから…」
「少しだけでいいから…」
嘉之は思い詰めた目をしていた…
この顔…初めてキスした時と同じ表情だな…。
「でも…仕事中…」
「お願い…」
くっ…甘える嘉之にクラッとキテしまう…
私はやっぱり愚か者だ…。
「少しだけなら…」
そう言うと嘉之は、嬉しそうに微笑み、手を伸ばし私の頬に触れ…
そっと輪郭をなぞる。
その感触に背中になんとも言えない感覚が突き抜け、つい反応してしまう。
「あっ…」
「香織!」
あっという間に抱き締められていた…。