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理想と偽装の向こう側
第11章 亀裂
私は書類を整え、嘉之は何事も無かった様に椅子に腰掛けている。
やっ…ヤバかった…
心臓バクバクする~!
チラリと嘉之を見やると目が合い、口元は少し笑っていた。
余裕だな…
グロス、付けてなくて良かった…。
「あっ!渡辺さんお疲れ様です~!須永さん、全然連絡取れないんですもん!個展準備進んでますかぁ~!」
「まあね…」
「楽しみにしてますぅ~!」
あれ?君、興味ない言ってなかったっけ?
「じゃあ私は、これで…」
私は場を離れようとしたが
「須永さん!今日飲みに行きませんか?」
えっ!ここで、誘うの!
直ぐ様、嘉之の方を見ると
「いいよ。何時に何処?」
「やった~!じゃあ、後でメールしますね」
「分かった。まだ打ち合わせしてるから、また後でね!」
「は~い!!渡辺さん、お邪魔しました~!」
ハートマークいっぱい飛ばしながら、元木さんは出ていった。
愕然とした…。
一瞬で、奈落に落とされた感覚だ…。
嘉之は、呆然としている私の手を取り、
「端的に片してくるからさ…家で待ってて」
そう言い、マンションの鍵を握らされた。
えっ…そんな…。
「か…片してって、そんな簡単に言うけど…」
「大丈夫。香織は待っててくれてればいいから」
不敵に笑いながら、私の額にキスを落とした。
やっ…ヤバかった…
心臓バクバクする~!
チラリと嘉之を見やると目が合い、口元は少し笑っていた。
余裕だな…
グロス、付けてなくて良かった…。
「あっ!渡辺さんお疲れ様です~!須永さん、全然連絡取れないんですもん!個展準備進んでますかぁ~!」
「まあね…」
「楽しみにしてますぅ~!」
あれ?君、興味ない言ってなかったっけ?
「じゃあ私は、これで…」
私は場を離れようとしたが
「須永さん!今日飲みに行きませんか?」
えっ!ここで、誘うの!
直ぐ様、嘉之の方を見ると
「いいよ。何時に何処?」
「やった~!じゃあ、後でメールしますね」
「分かった。まだ打ち合わせしてるから、また後でね!」
「は~い!!渡辺さん、お邪魔しました~!」
ハートマークいっぱい飛ばしながら、元木さんは出ていった。
愕然とした…。
一瞬で、奈落に落とされた感覚だ…。
嘉之は、呆然としている私の手を取り、
「端的に片してくるからさ…家で待ってて」
そう言い、マンションの鍵を握らされた。
えっ…そんな…。
「か…片してって、そんな簡単に言うけど…」
「大丈夫。香織は待っててくれてればいいから」
不敵に笑いながら、私の額にキスを落とした。