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理想と偽装の向こう側
第5章 トラウマ
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「じゃあ15時くらいには行けると思うから電話するね!」


「はい」


「因みに香織ん、住所教えて」


「…そうだった!メールします」


「宜しく~俺買わなきゃいけないのがあるからここでね!」


「分かりました…」


そう言って、最寄り駅で別れた。 


あっ…うちのアパートの駐車場、裏っかたにあるけど、来客カードもらっておこう。
来客スペースがまた別の場所なんだよね…。


小田切さんに住所も合わせてメールしようとしたが、何気に戻ってみた。 


まだ、駅付近にいるかも? 


戻ってみると、駅の近くの花屋に小田切さんを発見した。 


どうやら買い物は、花だったようだ。 


「小田…」


声を掛けようとしたが、止めた。


花屋から出てきた小田切さんは、花束を見詰めて今までに見たことがないくらい、切なく遠い眼をしていたから…。


花束も派手な種類じゃない…白い花だらけ…。


「お見舞いとかかな?」


でも、何となくそうじゃないと感じた…。


どちらにしても、私が詮索する事じゃないよね…
うん!駐車場の事はメールしておけばいいし。


そして私は、アパートに向かった。


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