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理想と偽装の向こう側
第14章 時限爆弾
土曜日

「香織ん、今日はどうするの?」


朝食にフレンチトーストを焼いてくれながら、小田切さんが聞いてきた。 


朝から、エプロン姿が眩しいです!


「黎子とランチ約束してて、夕方には戻りますよ」


「ふ~ん…明日は?」


「何もないけど…」


昨日の嘉之の言葉が浮かぶ…


『最後の週末』


最後なんかに、しないから!


焼きたてのフレンチトーストを私のお皿に移しながら…


「そっか、黎子ちゃんに宜しくね!戻る時、メールちょうだい」


そう言って、ニッコリ笑う。


「分かりました…」


何だろう~?
不思議に思いながら、フレンチトーストを一口食べる。


「ん~!美味す~ぃ~!!」


「そう?」


小田切さんは、どや顔で微笑んでいた。 

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