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理想と偽装の向こう側
第14章 時限爆弾
「俺のせいだね…」


えっ…違う!


「違うよ!」


「俺が…香織んに同棲申し込んだから…」


「違う!」


確かに最初は、胡散臭かった。


お試し一週間のハズだった…。


でも…小田切さんがいたから、どうしようもない泥沼から私は救われんだ。 


嘉之とは、きっと遅かれ早かれだったに違いない。


「小田切さん…嘉之とは、いつかこうなってたんだよ…ううん…もう歯車は狂ってた…」


「香織ん…」


それを認めたくなくて、自尊心で誤魔化していたんだ。 

「必ず戻るから…その時は受け入れてもらえるかな…」


ドキドキする…
告白してるみたいだ。 


小田切さんは、静かに力強く言った。


「香織んが戻るのを…いつまでも待ってるよ…」


そして 、優しく抱き締めてくれた…。

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