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理想と偽装の向こう側
第14章 時限爆弾
黎子との会話を思い返しながら、マンションに戻る。


結局、嘉之とは決別しかない。
最後に言われた一言…。


『一切、情を挟まないようにね!』


出来るかな…。


嘉之も、私の弱いところ熟知してるし…。


「あっ…小田切さんにメールしなきゃ!」


メールを作成する。


『今、帰ってます!15時半くらいには戻ります(^-^)/』


送信っと!


しっかりしないと…いつまでも悲劇のヒロインじゃない。


『いつまでも待ってるよ…』


昨日の小田切さんの言葉を裏切らないためにも!


「チャラチャラ~!」


あっ!小田切さんだ! 


『了解~( ̄▽ ̄)ゞ』


ぷっ!相変わらずだな…。


私は、早足で家路を急いだ。


◎ ◎ ◎ ◎

「ただいま~!」


「香織ん!今からドライブに行こう!」


マンションに帰り着いた途端、小田切さんはニッコリ笑って言った。


「ドライブですか!あぁ、はい。何処にいきますか?」


「思い付くままに走るよ~!」


小田切さんは、悪戯っ子みたいに笑った。

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