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理想と偽装の向こう側
第14章 時限爆弾
その数時間後…。


高速道路をかなり飛ばし、着いた先は


「小田切さん…海が見えますが…」


「そうそう!海見たくなっちゃってさ!」


「ここ…静岡辺りですかね…」


海には月明かりが、照らし始めてる。


「大きい海老、食べたくてさぁ~!


何か、30cmくらいの海老フライがあるんだって!」


「さようですか…」


時計を見れば、19時を過ぎている。


「小田切さん…海老食べたら帰ると、かなり遅くならないかな?」


「えっ!あぁ、大丈夫だよ~旅館予約してあるから!」


あぁ…手際いいな…ん?
旅館…?


「泊まりですかっ!!」


「うん!今日は旅館の料理は間に合わないけど、明日は海老フライ食べて、海に行こうかなって」


「そっか~楽しみだな!海老フライ!」


本当に『最後の週末』なんだな…。


だから、小田切さんなりに考えてくれたのかも…。


そう思うと、泣けてきそうだった。

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