この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
理想と偽装の向こう側
第14章 時限爆弾
浜辺の波が寄せてくる、ギリギリのところを小田切さんの一歩後ろから、背中を見詰めながら歩く。


髪をなびかせる波風が、気持ちいい。 


「香織~ん!」


「な~んですか~!」


ザザ…ザーン…


「このままさぁ~二人で誰も知らないところに行っちゃおうかぁ~!」


え……
なんて…?


「はは…そうだね~!でも、会社に怒られちゃいますよ!」


一瞬の間が空く…。


「そっか…やっぱり無理か~!はははっ!」


「はい…無理ですよ~」


小田切さん…!


涙が、頬を伝い落ちる。


嘘でも嬉しかった…。


嘘でも全て捨ててまで、私を背負ってくれようとした言葉だけで…
十分です…。


私は、左手首のブレスレットを右手で握った。


嘉之に何をされても、堪えてみせる。


「香織ん…」


小田切さんは、前を向いたまま後ろに左手を伸ばしてきた。


「はい…」


私は、その手に自分の指を絡めた…。



朱色の海辺は私たちごと、赤く染めていった…。


/1069ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ