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理想と偽装の向こう側
第14章 時限爆弾
嬉しくさと照れくささとありつつ近づくと、小田切さんは手を伸ばして私の手を取り、自分の横に座る様に引いてくれた。 


ベッドに隣合わせで座ると、私は甘えるように小田切さんの肩に頭を載せる。


小田切さんは、頭と肩に腕を回し優しく抱き締める形になったが


「…この大勢…キツクない?」


「えっ?そう?」


そんなこと言うから、身体の向きを考える。


「あっ!そうだ!」


小田切さんは枕を重ねてクッションにして、背中を預けながら脚をベッドの上に伸ばす。


「これなら楽じゃん!はい、香織ん!」


小田切さんはそう言って腕を伸ばすが、上半身は斜めになってるけど、明らかに小田切さんの上に被さる感じになる。


「これは…」


いくらなんでも…照れくさい…。


けど、触れたい…。


側にいたい…気持ちが勝った。


小田切さんに被さるように身を預け、力強い腕の中に包まれた。 


小田切さんの広さと温かさが伝わってきて、ドキドキと幸福感でいっぱいになる。

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