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理想と偽装の向こう側
第14章 時限爆弾
それにしても重力任せで、かなりの密着具合になるもんだから小田切さんは


「香織ん…柔らかいね…」


「えっ…!」


そんなブニプニしてるかな…
小田切さんといると、食い道楽だから、太ったのかも!


「太ったかな!重い?」


私が身体を浮かそうとすると、腕に力を入り小田切さんの胸の中に閉じ込められる。


「ううん…胸が当たるから…」


「……なっ!!」


そうだ、寝ようとしてたから外してた!


「小田切さんっ!また!セクハラ!」


「どうせ、エロおやじだも~ん!」


そんな見てくれに、似合わない言葉を!


そんなことさも気にもせず、小田切さんは私の頬に口付る。


「あっ…」


「セクハラ…」


そう一言、言って今度は鼻先に触れる。


「小田切さん…」


「明日も…迎えに行くから…」


「う…ん…」


ごめんね…
でも嬉しい…。


最後に額に、そっと触れた…。


小田切さん…

ありがとう…。


私は心地良さと小田切さんの胸の中の温かさに、フワフワしながら眠りの底に落ちていく…。

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