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理想と偽装の向こう側
第15章 発動
マンションに向かいながら、黎子に言われた通り薬局に寄って検査薬を見つける。 


見てるだけで、ドキドキする。


手を伸ばそうとした時


「チャラチャラ~!」


小田切さんから、電話がきた。


思わず、薬局から走り出て電話に出る。


「は、はい!」


『ははっ!香織ん、何慌ててるの~?』


「ちょっと…買い物してたから…」


『今、どこ?』


そうだ嘉之が今は何もしてきていないけど、用心のために毎日帰るコールしてたのに今日は忘れてた。


「駅前付近…」


『ナイスタイミ~ング!俺も~!何か食べて帰ろっか!』


小田切さん…
声聞いてるだけで、落ち着いてくる…。


「うん!」


『どこで待ち合わせようかな…いつもの居酒屋にする?』


居酒屋…タバコ臭いし…
アルコールは…

まだ、分からないのに…気にしてしまう。


「あ…うどん食べたい!」


『うどんっ?分かった。じゃあ、お好み焼きの近くにあったから、そこでいいかな?』


「分かった~!向かうね!」


『了解~!』


私は、そのままうどん屋に向かって行った。

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