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理想と偽装の向こう側
第15章 発動
誤魔化さないとっ!


「あっ!会社の掛かり付けに申し込みましたから、今度調べるから大丈夫だよ!」


「そうなの…いつ?」


ツッこまれた! 


「それは…まだ、予定を確認してもらってて…」


よっし!これ以上は聞いてこないだろう…
と思ったが


「早い方がいいよ。俺いい病院知ってるからさ、今から行かない?」


何ですと!!
いつになく強引なっ!?


…あれ?
小田切さん基本的に強引だった…
いやいや!
そうじゃなくてっ!

何か勘づいたのかも…。


「何で…?」


「何でって…何?」


「そんなに気になるの…?」


「…昨日、夜中…吐いてなかった?」


しまった…
聞こえちゃったんだ…。


「うん…ごめんね…うるさかったよね」


口を一文字に結んでる私に、小田切さんは困った顔して


「悪くないのに謝る必要はないんだよ…香織んの悪い癖だよね」


ポンポンと頭を撫でられる。


本当に私を甘やかす人だな…
この人は…。

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