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理想と偽装の向こう側
第16章 懐古
「ぶっ!」


予想外な反応と大食い番組に出てくるタレントを思い浮かべ、水越さんと重ねたら吹いてしまった。


「いや…あれは…人間の域を越えてない?」


男でも、中々いないし。


「でも夢なんですよ!食卓を囲って、みんなでワイワイ、モリモリと沢山食べるの!温かい食卓って素敵だなって!なんか幸せの形なんです!」


真剣に語る彼女の姿に、思わず一緒に食卓をワイワイ囲んでるところをイメージする…
笑顔で、モリモリ食べてる水越さんか…見てみたいかも。


「確かに…いいね」


「でしょ!」


夢を語る水越さんが、余りにもキラキラしていて、そんな彼女と描ける夢を一緒に見たいと願いたくなる…。


「いつか叶うよ…きっと…」


「本当ですか!」


「うん…」


思わず、『一緒に叶えよう』って、今すぐ言いたくなるのを必死で堪えた。


まだ、ちゃんと告白もしてないし!!

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