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理想と偽装の向こう側
第5章 トラウマ
気にしない…
気にしない…
気にしない…。


ポンポン攻撃をくらう度に、呪文の様に胸の内で繰り返した。


小田切さんの支払いで、シーツ、ピロケースやら雑貨やら、何点か揃えてもらった。


いくらなんでも申し訳なく、自分で払うと言ったら


「あの家に関しては俺が全部払うから香織んは、いてくれればいいよ」


小田切スマイル全開で言われたもんだから、それ以上は何も言えなくなった。


こんな人と付き合えたら本当に至れり尽くせりなのに、元カノさんは何で、居なくなったんだろう…。


これから見えてくる裏の顔でもあるのか!?


サスペンス好きの私は、余計な思考を廻らしてしまう。


買い物も一段落したので、お昼はホームセンターの敷地内にあるレストラン街で取ることになり、パスタ屋に入った。 


アーリオオーリオ系は、一応避けて私はジュノベーゼにして小田切さんはトマトソース系で注文した。


運ばれたパスタを見て


「香織ん、パスタもグリーン系なんだね?」


「あ~さっきの影響かも!」


色彩の話をしてた印象が残ったのか、メニュー見た途端迷わず頼んでた。 


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