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理想と偽装の向こう側
第17章 希望と絶望
なっ…。


突然で驚いたが、平静を装いながら


「うん…分かったよ…」


光花の方に向きを変えて、そっと抱き締めた。


「光花…」


「ううん…抱いて…欲しいの…」


俺は光花の身体を包み込みながら、固まった。


どう言う意味だ?


「体調…悪いだろ…負担かかるから…」


「志信さん!お願い!」


どうして…
この状況でそんな事言うんだ…

もしかして、もう察してるのか…。


「光花…明日から検査だから、無理しない方がいいよ」


「無理してない!」


あぁ…こんな形で求められるのかよ…。


「はぁ…無理しないでね。辛くなったら言うんだよ」


光花は顔を上げて


「うん…その時は…手を上げるから…」


たく…こんな時に…
懐かしい事言わないでくれよ。


「分かった…」


そして…

光花に唇にキスをする。


「ん…」


「光…花…」


「はぁ…志信…さん…」


光花は、自分から舌を俺の口に入れてきた。


今までこんな大胆なこと、しなかったのに…。


応えるように、その舌を絡めとる。


「ん…ふぁ…」


光花の甘い声が、耳を付く…。

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