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理想と偽装の向こう側
第19章 罪悪感?
「小田切さん、先に上がったよ~」


シャワーを浴びて、頭を拭きながら小田切さんに呼び掛ける。


「ん~」


ビールを飲みながら、携帯を充電していた。


準備万端だな~。


「充電器、持ち歩いてるんだね」


「まぁ…一応ね。香織んも飲む?」


「うん…」


冷蔵庫からビールを取り出し、渡してくれた。


「じゃあ俺、入ってくるね」


「…うん」


パタン…

ユニットバスのドアが閉まった。


チェックインしてから、小田切さんは余り話して来なかった。


無理矢理セミダブルにしたが、気に食わなかったかな…。


流石に毎回、甘い訳じゃないか。


両手で持ちながら、ビールを一口飲みベッドを見る。


ここ…浴衣だったな。


ユニットバスからシャワーの音が聴こえて、ドキドキしてしまう…。


別に、エッチな事をしたい訳じゃない。


背中合わせでもいいから、近くに居たかった…。


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