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理想と偽装の向こう側
第20章 さよなら
「あっ!ごめん~口に付いた餡を取ろうとしたんだけど!」


「ん~!ん~!」


分かった!


勘違いした私が悪い!


「ん~~っ!」


指先を突っ込だまま、残りの指で唇をなぞられる。


ゾクリッ…


また!こうゆう事して~!


「んっ!ん~!」


早く指、抜いて~!


「ほらひひふぁん!」


小田切さぁん!
叫んでるつもりなんだけど~。


モゴモゴと、唇を動かして眼で訴える。


「ん~!んっ…?」


指先突っ込まれたまま、見詰められてる…
ドキドキするけど、このままだとヨダレが出そうなんです…。


そうだ! 
私は舌で小田切さんの指を押し出そうとした。


気付いてくれるよね!


「んっ!うぅ…」


ちょっと、テクニックが必要かも!


何か顔が熱くなってきたし。


赤くなって、必死でモグモグしてたら


「ぷっ!香織ん、くすぐったいし誘ってるみたいだよ」


「んんっ!」

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