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理想と偽装の向こう側
第20章 さよなら
貴方っ!


「とにかく、そんな唾液で濡れた指を舐めないで!」


立って、手拭きようのタオルを取りに行くと


「香織ん…今のちょっと、エロチック!」


指を眺めながら、小田切さんは呑気に笑ってる。


「なっ!」


やっぱり…
光花さんの話をしてから小田切さん、何か違う…。


「小田切さん…こうゆうこと…光花さんや付き合ってきた人にもしたの?」


「へ~こうゆ うこと?」


え…自覚ない?


タオルを水で濡らして、小田切さんに渡す。


「えっと…今みたいな事や…」


あんな事やこんな事…
沢山あのにな…。


「海老フライとか、遊園地の後のホテルみたいな事とか?」


「あっ!」


カァ~と熱くなり、一気に真っ赤になっていくのが分かる。


分かってるじゃん!


「した事ないよ…香織んにしか」


ナンデスッテ?

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